San Diego 1971

「San Diego 1971」  2CD  録音:AUD/A+

Disc 1

1, Careful With That Axe, Eugine

2, Fat Old Sun

3, Atom Heart Mother


Disc 2

4, The Embryo

5, Set The Controls For The Heart Of The Sun

6, Cymbaline

7, Blues


今回ご紹介するのは、Pink Floydの数あるブートの中でも、アナログ時代から有名なオーディエンス録音の名音源、1971年10月17日のアメリカはサンディエゴ公演を収録したブートの決定盤です。

以前、旧ブログのほうで『The Night Turns Around Gold』という同公演を収録したブートをご紹介したことがありましたが(その時の記事はこちらから)、同一音源ながら今回ご紹介するブートのほうが圧倒的にジェネレーションが若いことが一聴してすぐわかります。今回は、1stジェネレーションのテープからダイレクトに作られたようです。マスターテープは録音者の方が既に紛失されているようですので、この1stジェネレーションテープが最高位になるでしょう。以下が今回のブートを作った業者(Sigmaレーベル)の説明文です↓


「誇りを持って、この歴史的な最重要盤をご紹介させていただきます。PINK FLOYDコレクターの皆様なら一度は耳にしたことがあるであろう「1971年10月17日サンディエゴ公演」、そのアッパー・バージョンです。アナログ時代から大定番として君臨し、2006年に「HEART OF DARKNESS」(Sirene-190)が登場した際も「サウンドボードと何も違わない」と大絶賛を集めた、あの大名録音です。

 この歴史的な録音はGordon S.氏がリール録音したもの。残念ながらそのリール・マスターは消失し、同氏がバックアップにコピーした「1st gen cassette」が最上位音源とされています。2009年には「SAN DIEGO 1971 FROM LOW-GEN REEL-TO-REEL」がギフト・リリースされたこともありましたが、本作は“LOW-GEN”どころか、伝説的な「1st gen cassette」そのものからダイレクトにデジタル化されたDATを使用。

 さらに海外マニアによって丁寧にリマスタリングが施され、経年によるわずかなピッチの狂いや左チャンネルにあったザラつきも綺麗にリペアされています。しかも、このマスタリングが実に見事。現存する最上位マスターへ最大級の敬意が払われ、決してやりすぎることなく、テープが本来持っていた生々しさが一切損なわれていないのです。

 そして、そのサウンドで記録されたライヴは、コンセプト王の座に就く直前の PINK FLOYD。アルバム「Meddle」の録音を済ませながら、発売が約2週間前に迫ったツアー3日目というタイミングです。

 1970年にサイケデリックロックから長大なブルースロックへと変貌を遂げつつ、文学的な構築よりもあくまでサウンド・アートの域で気を吐いていたFLOYD、その集大成を聴かせてくれるツアーなのです。あまりに完成されたパフォーマンスは、ともすれば閉塞感さえ感じさせるのですが、それを打ち破るのがフリーフォームな「Embryo」。この凄まじい起伏のダイナミズム。これが味わえるからこそ、“この時期が一番好きだ”というマニアも絶えないのです。

 本作は、曲間がカットされており、(このツアーの標準セットリストから察するに)「Echoes」「A Saucerful of Secrets」も欠落。こうした欠損は既発と同じですが、「1st gen cassette」に収録されていないのですから、最初から録音されていなかったのでしょう。これほどのパフォーマンスだけに、“ぜひ完全版を聴いてみたい”との想いが頭をよぎってしまいますが、同時にこれほどのサウンドが残っていること自体、人智を超えた恩恵なのです。今はただただ、記録の存在と全身で対峙し、その恩恵を全霊で感じる以外にありません。PINK FLOYD音源史上でも特筆される名録音、永遠の輝きをプレス2CDに託してお届けいたします。」


相変わらず業者の宣伝文は仰々しいですが、その謳い文句に違わない内容であることは間違いありません。1971年とは思えない、ここまでクリアで綺麗にセパレートされたオーディエンス録音はそんじょそこらで見つかるものではないでしょう。海外の一部のサイトやファンの間ではサウンドボード録音と勘違いされて記載されていることからもこの音源の秀逸さが伝わるかと思います。

曲間にカットがあり、また(恐らくですが)、この時期セットリストの定番であった「Echoes」と「A Sauceful Of Secrets」が欠落しているのは仕方ありませんが、曲中にカットがあるわけではありませんし、録音されたマスターテープそのものに上記2曲が何らかの理由で録音されていなかったようですから、仕方ないですね(位置的には、CymbalineとBluesの間か?)。


また、特筆すべきは各曲中に使われているSEがものすごくクリアに収録されていること!オーディエンスの歓声やざわつきなどによってこれらがうまく聴こえない音源はよくありますが、これは本当に良く聴こえます笑

「Atom Heart Mother」などでは、リックのキーボードとSEが会場を包み込む凄まじい臨場感を得ることが出来ます。最高です笑


まさに神録音。フロイドは年代に関係なく、常識をくつがえすような高音質録音が大量に残っているのが本当に驚きですね笑

0コメント

  • 1000 / 1000